NO.5 バランスの重要ポイント(1)下半身

下半身で最も重要なポイントは、地面との接点である距骨下関節(距骨と踵骨の間にある関節)にあると思います。

地面との接点で異常があった場合、足の裏に掛かる荷重の角度が変り、足から膝関節 ・股関節・骨盤、しいては上半身へと負担が伝わって行き、バランスが崩れるからです。

 

(図解)

 ① 立位において、下腿の下部1/3は床に対して垂直である。

 ② 距骨下関節が中間位にあるとき、足底面は完全に床の上に着いており、足は回外も回

   内もしない。

 ③ 足は回内出来る限度の2倍回外できる。(回内は10°=③-1、 回外は20°=③-2)

 

(正常な足の動き)

 ※距骨下関節の運動軸は、3身体面のすべてに傾きをもち、3身体面すべてにかかわる運動

  である。正常であれば、歩行時や運動の動作時に下記の通りとなる。

 ・回内(背屈,外反、外転) → 距骨が内転し底屈すると →  踵骨は外反する

 ・回外(底屈、内反、内転) → 距骨が外転し背屈すると →  踵骨は内反する

 

(足の異常)

※足に最もよく見られる異常は、距骨下内反である。

(図解)

 ④非代償性距骨下内反・・・距骨下関節の運動範囲が非常に制限されているか、踵骨の内反

              の程度が大きいかのいずれかの要因である。

               捻挫・骨折の後遺症やバランスの異常が長期に及んだ場合に

              現れるのではないでしょうか。

 

                                          参考図書

                                   「ザ・フット・ブック」 (有)ブックハウス・エイチディ