驚異の小宇宙

成人のからだは60兆個もの細胞によって形作られています。この宇宙の星の数ほどもの細胞のすべてが、たった一個の受精卵から生産されます。

 

お母さんの胎内で受精卵から赤ちゃんがどのようにして育ってくるのか、心臓が休みなく拍動を続けられるのはどんなしくみによるのか、食べ物を一夜のうちに栄養やエネルギーに変えるのに、どんな細胞たちが活躍しているのか、などなど、多くのことがいまだほんとうには分かっていません。

 

しかし、人工衛星のおかげで宇宙の様子がしだいに分かってきたように、生物化学の進歩によって、人体の秘密もどんどん解明されつつあります。

私たち人類が末永く生存するためには、他の生物たちと共に地球という環境を仲良く分かち合っていかねばなりません。そのためにも、人体の仕組みを正しく理解し、「からだ」と「こころ」の健康を保っていくことが必要です。

 

         小学館・驚異の小宇宙「人体」、江口吾朗(基礎生物研究所 研究主幹)監修のことばより

                                          (H28.9.10)